全館空調YUCACO(ユカコ)システムの仕組みを住人が解説します。

【実体験】全館空調の暮らし

YUCACO(ユカコ)システムとは、家庭用のエアコン1台で全館空調するという一般住宅向けのシステムです。
従来のビル向けの空調設備を応用した専用システムではないので、より簡単に、より効率よく、より安価に住宅内の温熱環境を実現することができます。

実際に全館空調YUCACOシステムの家に住んでいる私から見た、「カタログスペックではない、リアルな仕組みと住み心地」を詳しく解説します。


YUCACOシステムの家には空調室がある

YUCACOシステムの最大の特徴は、家の中に「空調室」という1畳にも満たない小さな専用の部屋があることです。

扉を開けて中に入っているのは、家電量販店で売っている「普通の壁掛けエアコン」がたった1台だけ。我が家は寒冷地・32坪の住宅で、ダイキンの寒冷地仕様14畳用エアコンを使用しています。

「え、これだけで30〜40坪の家を全部冷暖房してるの?」と驚かれますが、本当にこの1台で家中を同じ温度に保っています。専用の特殊な大型機械を使わないからこそ、万が一の故障時や買い替え時も家電量販店で購入することができます。

全館空調YUCACOシステムのエアコン空調室
わが家の全館空調エアコン室

空気が家中を循環する通り道

では、空調室にあるエアコンの風が、どうやって離れた寝室やトイレまで届くのか。住んでいるからこそわかる「空気の流れ」を説明します。

YUCACOシステムの空気循環ルートを示す概念図
出典:[一般社団法人 YUCACO推進機構]

【吸気】 24時間換気システムの外気吸気口から熱交換された空気が、空調室の上から流れ込んできます。我が家は2階寝室のウォークインクローゼットの床下に設置されています。

24時間間換気システム外気吸気口
24時間換気システム外気吸気口

【加工】家庭用エアコンで空調室の温度を調整します。

【送風】 空調室の壁に設置された小さなファンが、その空気を吸い込み、「空気の通り道(ダクト)」へ押し出します。(ここで各部屋ごとに送風量を3段階に変えることができます)

空調室から各部屋へ送風するファン。
空調室から各部屋へ空気を送るファン

【分配】 空気は1階の床下や2階の天井裏を通り、ダクトを通って各部屋へ運ばれます。

【放出】 各部屋の足元や天井にある「ガラリ(吹き出し口)」から、そよそよと優しい風が出てきます。1階は床のガラリから、2階は天井の吹き出し口から温度調整された空気が流れてきます。

全館空調1階足元の送風口床ガラリ。
1階足元の送風口床ガラリ
全館空調2階天井の送風口。
2階天井の送風口

我が家では、この「ガラリ」の前に立つと、かすかに温度調整された風を感じますが、リビングに座っているときは風を一切感じません。「風はないのに、なぜか寒くない(暑くない)」。これがYUCACOの特徴です。

【排気】最後はトイレ等の天井の吸気口から屋外に排出されます。

全館空調トイレの天井吸気口
トイレ天井の吸気口

他の全館空調と何が違うの?

全館空調には大きく分けて2つのタイプがありますが、YUCACOシステムは「身近な家電を主役にする」という点が違います。

比較項目一般的な全館空調(大型専用機)YUCACOシステム
機械の種類工場にあるような大型の専用機械家電量販店で買える壁掛けエアコン
メンテナンス専門業者による定期点検が必須自分でお掃除・フィルター交換が可能
故障時の対応部品取り寄せや修理代が高額になりがち最悪、エアコンを買い替えれば即解決
設置コスト導入費用(イニシャルコスト)が高い専用機に比べて導入コストを抑えやすい

最大のメリットは、「メンテナンスのハードルが低い」こと。もし15年後にエアコンが壊れても、最新の省エネモデルに数万円〜十数万円で交換できるという安心感は、長く住む家だからこそ大きなポイントでした。

「家中どこでも同じ温度」がもたらした生活の変化

YUCACOの仕組みによって家中の温度が一定になると、これまでの生活スタイルが激変しました。

  • 冬の脱衣所とトイレ: 以前の家では「ヒヤッ」として気合が必要だった場所が、リビングと同じ温度。お風呂上がりの子供が裸で逃げ回っても、笑って見ていられるようになりました。
  • 夏のキッチン: コンロで火を使っても、常に新鮮な涼しい空気が届くので、夏場の料理が苦行ではなくなりました。
  • 寒冷地でも温かい: 家中が一つの大きな魔法瓶のようになっているので、冬場でもエアコン1台で温かいです。

ここは「工夫」が必要でした

良いことばかりではなく、住んでみて初めて気づいた苦労もあります。

  • 冬場の「乾燥対策」は必須: 家全体を常に空気が循環しているため、冬はかなり乾燥しやすいです。我が家では加湿器を併用して対策しています。
  • フィルター掃除のルーティン: エアコン1台で家中をまかなうため、空調室のフィルター掃除は欠かせません。3か月に1度と推奨されていますが、我が家では1か月に1回の頻度で掃除しています。

気になる「電気代」はいくら?

我が家はオール電化ですが、寒冷地の4人家族の平均より低い結果になりました。

まとめ:あなたのライフスタイルに合うかどうか

  • 家中同じ温度で快適に過ごしたい
  • 各部屋のエアコンをなくしたい
  • 導入費用・ランニングコストを抑えたい

そんな方には、全館空調YUCACOシステムをおすすめします。

私の実体験を通した説明でしたが、ぜひ今後の比較検討の参考にしてみてくださいね。


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